みなし残業とは?違法になるケースと正しい仕組みを体験談で解説【2026年版】

はじめに

「うちは残業代込みだから」
この言葉に違和感を覚えたことはありませんか?

求人票や雇用契約書でよく見る「みなし残業」「固定残業代制度」。
なんとなく理解しているつもりでも、正確に説明できる人は少ない制度です。

そしてこの曖昧さが、未払い残業代や労務トラブルの原因になります。

この記事では、

  • みなし残業の正しい意味
  • 違法になるケース
  • 計算方法
  • 実体験から学んだ注意点
  • 制度が整っていても現場がブラックだと起きる問題

を、現場目線でわかりやすく解説します。

みなし残業(固定残業代)とは?

みなし残業とは、あらかじめ一定時間分の残業代を給与に含めて支払う制度のこと。

例:
月給30万円(うち固定残業代5万円/30時間分)
→ 30時間以内の残業代はすでに含まれている扱い。

ただし重要なのはここ。
👉 超えた分は必ず追加で支払う義務がある
「固定だから何時間働いても同じ」ではありません。

このルールは、**厚生労働省の通達(2017年)**でも明確に定められています。

【体験談①】残業代ゼロと言われたブラックな過去

以前勤めていた会社では、残業代という概念がほぼありませんでした。
毎日2〜4時間残業しても、給与は変わらず。

実力主義、年功じょれるではないぞ!と言われながらも頑張って
→ そして昇給後に言われた一言。

「その給料、もう残業代込みだからな」
……完全に後出しです。

  • 契約書に記載なし
  • 固定残業時間の明示なし
  • 計算根拠なし

これは固定残業代制度として成立していません

  • 基本給と残業代の区別なし
  • 時間数の明示なし
  • 超過分の支払いなし

この状態は、単なる未払い残業代です。

みなし残業が違法になる代表例

以下のどれかに当てはまると、制度として成立しません。

  • 時間数が明示されていない
  • 超過分を払わない
  • 基本給と区別されていない
  • 長時間すぎる設定(45時間超は原則リスク大)

これらはすべて労務トラブルの原因になります。

【体験談②】現在の会社のみなし残業制度

現在の会社では、制度が明確です。

  • 固定残業:約50時間分
  • 月給を時給換算
  • そこに25%割増
  • 50時間分を固定残業代として支給

つまり「なぜこの金額なのか?」が論理的に説明できます。

この透明性はとても大きい。納得感があるので不満が出にくい。

しかし…制度が整っていても“現場がブラック”なら意味がない

ここからが、実際に働く人にとって最も重要なポイント。
制度がどれだけ整っていても現場の文化や運用がブラックなら働きやすさは実現しません。
私の職場でも制度は改善されているのに過去のブラック企業時代の“残り香”が随所に残っています。
● 1か月目から50時間を超える可能性
制度は50時間固定でも、業務量が制度に合わせて増やされている。
● 休憩1時間といいながら、実際は取れない
ひどい日は0分、良くて5分。
これは労基法上、かなり問題が大きい。
● 取っていない休憩を「60分と書いて」と言われる
これは完全にアウト。
虚偽の労働時間記録の強要に当たる。
● 所長クラスが休憩を取らない文化
「休憩を取らない=偉い」という空気が根付いている。
● 裁判で負けた過去があるのに、文化が改善されていない
制度だけホワイト化して、中身は変わっていない典型例。

正しいみなし残業制度のチェックポイント

制度が健全かどうかは、次の5つで判断できます。

  • 何時間分か明記されている
  • 基本給と分かれている
  • 超過分が支払われる
  • 計算根拠が説明できる
  • 労働時間が正しく管理されている

ただし、これだけでは不十分。

👉 現場で休憩が取れているか
👉 業務量が適正か
👉 空気で権利が奪われていないか

ここまで見て、初めて“働きやすい制度”と言えます。

まとめ|みなし残業は「仕組み次第」で天国にも地獄にもなる

みなし残業制度そのものが悪いわけではありません。
問題は「曖昧な運用」と「ブラック文化の残存」です。

  • 説明がない
  • 契約が不透明
  • 払うべき残業代を払わない
  • 休憩を取らせない
  • 虚偽の報告を強要する

これでは不信感が募り、離職率も上がります。
しかし、

  • 明確な計算
  • 透明な説明
  • 法令順守
  • 現場の文化の改善

この4つがあれば、会社にも社員にもメリットのある制度になります。

私自身、ブラックな経験と適正な制度の両方を体験したからこそ言えます。
「制度が正しい=安心」ではない。
運用と文化が整って、初めて働きやすさが生まれる。

ぜひ一度、自分の給与明細を確認してみてください。
それが、働き方を守る第一歩になります。